日光市フランス人女性行方不明事件・現在どうなっている?

ティフェヌ・ベロン事件・事故

2018年7月、栃木県日光市を観光で訪れていたティフェヌ・ベロンさん(41)が突然行方になるという出来事がありました。2023年10月、ベロンさんの兄・ダミアンさんが再来日し、10月15日から捜索活動を再開するとのことです。どのような出来事なのか、経緯をまとめてみました。

ベロン ティフェヌ マリー アリックスさんの特徴

国籍:フランス
氏名:ベロン ティフェヌ マリー アリックス(VERON TIPHAINE MARIE ALIX)
年齢:36歳(当時)今年41歳
性別:女性
身長:約165cm
体格:中肉
髪色:茶色
職業:フランスの小学校教員補助で、障害のある子どもの世話をしている

ベロン ティフェヌ マリー アリックス写真1
栃木県警提供写真
ベロン ティフェヌ マリー アリックス写真2
栃木県警提供写真

行方不明当日の状況

2018年7月29日(日曜日)午前10時頃、日光市内のホテルから外出後、連絡が取れず行方不明となっています。パスポートとスーツケースは部屋に置いたままで、携帯電話を持って出掛けています。位置情報は午前中にホテル周辺で止まっているそうです。

《行方不明当日朝の服装》
・白色系のノースリーブ
・短パン
・靴は薄いピンクの布靴

ベロン ティフェヌ マリー アリックス写真3
栃木県警提供写真

ベロンさんは失踪前夜、同じホテルに宿泊したフランス人観光客と会っていました。翌日の朝食では、2組の別のフランス人とドイツ人のカップルに会って、訪問予定の場所について話していました。中禅寺湖、東照宮など日光で定番のルートをまわる計画だったようです。

てんかんの持病を持っていた

ベロンさんはてんかんの持病があったそうです。学生時代に発症してから、規則正しく薬を飲まなければならない状態にあったとのことです。

《てんかんとは・・・》

てんかん発作を繰り返す脳の病気で、年齢、性別、人種の関係なく発病します。世界保健機関(WHO)では、てんかんは「脳の慢性疾患」で、脳の神経細胞(ニューロン)に突然発生する激しい電気的な興奮により繰り返す発作を特徴とし、それに様々な臨床症状や検査での異常が伴う病気と定義されています。

生涯を通じて1回でも発作を経験する人は人口の約10%、2回以上は約4%、そのうち「てんかん」と診断される人は約1%で、日本では約100万人のてんかん患者が存在します。

てんかん発作は、大脳の電気的な興奮が発生する場所によって様々ですが、発作の症状は患者さんごとにほぼ一定で、同じ発作が繰り返し起こるのが特徴です。また、発作時は脳内の電流が乱れているため、脳波を測定すると異常な波(棘波・きょくは)が現れ、てんかんの診断に用いられます。

引用:てんかんinfo

栃木県警の捜査

警察はベロンさんの失踪の話を聞いてすぐに動き始めました。

・ベロンさんが訪れる予定だった場所の周辺地域を2キロにわたり、くまなく捜索。
・日光の社寺周辺の41台のカメラのデータで何千時間もの記録を確認。
・近隣住民への聞き取り調査も数回行う。
・宅配業者や郵便局員など、その地域で頻繁に業務を行う会社の従業員にも取り調べを行う。
・住民の間でも相互に確認を取り合い捜索を行う。
・警察とベロンさん一家が協力し、目撃者を求めてパンフレットを配布したところ、電話で80件の情報が寄せられた。その情報を全て調べたが、手掛かりは得られなかった。

・2018年8月10日、失踪当日に欧米人を目撃した人の証言内容に基づいて、警察官と救助隊60人が捜索犬を伴い、ドローンやヘリコプターの援助を受けて鳴虫山(なきむしやま)の一部を捜索したが、この捜索活動でも何も収穫はなかった。

・行方不明前日の2018年7月28日には、日光市内で大雨が降っていた。(1974年以降2番目の降水量)。この雨によって、地面は滑りやすくなっていたうえに、川の流れも激しくなっていた。警察は日光山中を流れる大谷川(だいやがわ)に点在するダムを管理する東京電力にも聴取を実施した。

・誤って大谷川に落ち、そのままダムを通り抜けて下流へと流されていき、およそ400キロ下流の海にまで到達した可能性も十分ありうるので、下流域をヘリコプターで捜索したが、手掛かりは見つからなかった。

・ベロンさん一家も、限られた条件の中で独自に捜索を行ったが、手掛かりは見つからなかった。

不満を持った家族

ベロンさん一家は、一般的な日本人家族に比べて警察に対しての要求も多かったそうです。そして、ベロンさんの母親アンヌさんが、フランスのマクロン大統領に対して、日本の捜査が「すべてのあらゆる手段が使われていない」と主張する公開書簡を書き、外交問題に発展しています。

警察は、捜査についてベロンさん一家にきちんと説明しているとしています。また、現場捜査に同行したフランス人の立会人も、このような事件ではフランスの警察も日本の警察と同じように捜査するだろうと結論付けています。

国連が「捜査状況が共有されず極めて遺憾」と声明

国連の拉致事件を専門とする強制失踪委員会は、犯人特定に向けた捜査の資料などをベロンさん一家やフランス当局へ情報提供するようにこれまで2度日本政府に要請しています。
失踪委員会が要請しているということは、「意図的に手がかりを提供していない」「日本が失踪に関与しているのでは?」って思われているという状況です。

これに対し日本政府は、「事件に巻き込まれた証拠がない」と回答していたが、国連は9月11日、「日本の捜査機関は『100の防犯カメラから得られた823時間分の映像を分析した』としながら、プライバシーやデータの大きさを理由に映像提供を断ってきた」と指摘し、「捜査状況が共有されないことは極めて遺憾」だとして、捜査するよう再び要請していることが新たにわかった。

引用:Yahoo!ニュースFNNプライムオンライン

まとめ

栃木県警の初動捜査に問題はなかったと思います。しかし、文化の違い・お国柄の違いもあり、被害者家族としては不満を抱いてしまったのでしょう。防犯カメラ映像をプライバシーの問題でフランス側に見せないというのは、分からないでもなないですが、もうちょっと情報共有してもいいのではと思います。変な疑いを持たれないように事件解決に向けて動いてほしいものです。

それはさておき、まだベロンさんは見つかっていないので、「似ている人を見かけた」などの情報をお持ちの方は栃木県警までご連絡をお願いいたします。

《参考サイト》東洋経済オンライン

情報提供先

どんな些細な情報でもいいので、解決に向けてご協力をお願いいたします。

栃木県生活安全部人身安全少年課
宇都宮市塙田1-1-20
電話:028-621-0110

日光警察署
日光市稲荷町2-2-2
電話:0288-53-0110

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